第一課題 第一設題
サブタイトル「養護教諭の存在意義」
保健室とそこにいる養護教諭は、今や学校において欠か
せない存在となっている。子どもたちにとって保健室と
は、心身上の訴えを聞いてもらえて、不安や苛立ちを和
らげることができ、安心と癒しを得られる空間として存
在しているのだ。特に現在では、いじめや友人関係のト
ラブル、授業についていけないなど、教室に居づらい子
どもたちや、心の中に何か悩みを抱えている子、そして
保健室登校の子が増えてきている。そういった子たちへ
の居場所を提供するのも保健室の役目である。
子どもの健康は、生活や環境の影響を受けて、身体的・
心理的課題としてあらわれる。養護教諭は目の前にある
問題の解決に力を尽くし、緊急の対応をしつつ、長期の
見通しを模索し取り組む。近年、健康相談活動の内容は
多様化し、そのほとんどが個別性を有しているようであ
る。子どもに現れる問題の背景には、先述の人間関係は
もとより、現代の貧困や情報の多様性、家族の生活基盤
やそのあり方の不安定さが見え隠れし、子どもはそれら
の影響を敏感に受けているのである。
教育の場に現れる子どもの課題は、...