教育相談研究 【1単位目】
1.学校教育相談の新たな役割について論述せよ。
2.不登校の子への相談活動のあり方について論述せよ。
教育相談研究
【1単位目】
(1) 学校教育相談とは、全ての子どもの自己実現を目指して行われる全教育活動のことである。自己実現を援助するには、生理的欲求、安全の欲求、所属と愛の欲求、承認の欲求を満たさなければならない。なぜなら、これら4つの欠乏欲求が満たされてはじめて自己実現欲求が生まれてくるからである。それ故に「自分はかけがえのない存在である」という自覚と共感的な人間関係を育て、自分で選択し決定する「自由・自律・自己責任」の自己指導能力を育てることが重要となってくるのである。
そのためには新たな視点が必要となってくる。それは「育てるカウンセリング」を行うことである。育てるカウンセリングとは、親からの心理的離乳・友人関係・異性交友・進路選択・学業不振などの問題を解決する能力を育てることである。教師は学級相談活動において、子どもが思考・行動・感情について自己理解し、自己変容することで自分の欲求を自ら満たせるように援助する必要があるのである。
もう一つの新たな視点として、「感性」を育てることである。日本は近代合理主義の影響で支配と被支配、資本家階級と労働者階級、体制と反体制などの硬直的な...