数学教育の目標と評価について述べ,それらを自分の視点で考察せよ。
数学教育の目標は大きく次の3つに分けられる。
「①数学教育学研究の立場からの目標」
「②国が定める基準としての目標」
「③海外の教育との関係における目標」
「①数学教育学研究の立場からの目標」は、これまでの数学教育学研究から導き出される目標であり、単に数学という枠内にとどまらず、広く人間教育を範疇に入れた目標という提言もある。①の目標は、今後の可能性を含めた全体の領域を示したものであり、②の目標は、数学の理解、応用、適用等など指導における最低限の基準を示したものであると言える。将来の社会を担う生徒たちに対して設定すべき数学の目標について考える。例えば、国際社会の中で生きていく生徒たちには創造性の育成が急務の一つである。創造性の指導は、非常に難しいとされてきたが、テレビ会議システムやインターネット等を積極的に利用し、日本国内に留まらず、海外とも交信・交流することができる。そのコミュニケーションを通じて、具体的な指導方法を実践することが可能となってきている。同時に、異なる文化や風土、国民性といった背景を持った多様な人々と交...