明治期のキリスト教

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    私はこの講義とキリスト教史演習11の授業の中で明治期のキリスト教の歩みを学んだ。その上で、特に帝国主義政府の下においてキリスト教がどのように日本人に、そして国家に受容されてきたか、に興味を持つ事となった。私が歩んでいる現代のキリスト教がどのような歴史を経てきたのか、キリスト者がどのように試行錯誤してきたのかを知った。
    まず、日本のキリスト教は19世紀半ばの開国以降、大幅に進展していく。幕末時代キリスト教は「禁制」であったが、宣教師たちは日本において医療や教育の場で活動していた。この「禁制」は1873年(明治6年)に撤去されることになるが、明治政府がキリスト教の布教を公式に認めるのは1899年(明治33年)のことである。その間、宣教師たちは英学塾を開き、そこで英語を日本人に教えながら宣教師達の自宅などで聖書研究会をしていた。キリスト教禁制下においても宣教師達の人格に触れ、キリスト教に感化される者がいた。日本においてもキリスト教が市民の中に根付くのは時間の問題であったのであろう。73年以降、宣教師たちは直接的に伝道し、入信する日本人の数も少しずつ増えていった。明治維新の変動により、佐幕派の...

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