ロストジェネレーションの作家について
具体的に作品をとりあげて述べよ。
「ロストジェネレーション」という言葉は、第一次世界大戦後の1920年代にパリに滞在していたアーネスト・
ヘミングウェイに対しガートルード・スタインが投げかけた台詞(You are all a lost generation. あなたたちは皆、失われた世代なのよ。)に由来し、酒や享楽に溺れる「自堕落な世代」を意味している。戦争に参加し、その体験を身に背負い、アメリカに帰ったのちに再びヨーロッパに渡った人物たちが、ロストジェネレーションに属する人物たちである。そして、そういった人物たちを扱った作家が、ロストジェネレーション作家なのである。この言葉がアメリカ文学史上に残るきっかけは、ヘミングウェイがこの台詞を「日はまた昇る」の扉に引用したことからである。
フィッツジェラルド、ドス・パソス、フォークナー、そしてヘミングウェイがロストジェネレーションの代表的な作家である。
スコット・フィッツジェラルド(Scott Fitzgerald,
1896-1940)は、「楽園のこちら側」(This Side of Paradi...