児童期、青年期において社会的認知(社会性の発達、
対人関係(親・仲間))の拡がり、自己意識などが
どのように変化するかをまとめよ。
まず、本題に入る前に数点理解しておこうと思う。
●人間は、受胎に始まって、年齢にともなって心身ともに変化していく。この変化を発達という。
●人格は人間が生まれてだんだんと成長するにつれて、それぞれの時期の経験を通して形成されていく。人格形成の要因として、遺伝的要因〔気質、体質的要因、性別など〕、環境的要因〔自然環境、社会・文化的要因、親子・兄弟姉妹関係、学校生活など〕の2つがある。
●人間の行動には必ずそれを引き起こす原因がある。要求、欲求、願望、動因などがあるが、飢えや渇きなどの生理的欲求ではなく、大学を目指すなどの目標に向かって行動に駆り立てられることを「動機づけ」と呼ぶ。
では、児童期、青年期に子どもたちの心、意識はどのように発達するのだろうか。
児童期は親からの分離の動きが現れる幼児期、心理的な自立を果たそうと揺れ動く青年期の間にあって、身体発達も緩やかで情緒的にも安定した時期である。しかし新たに始まる学校生活は発達に様々な影響を与える。
小...