児童期、青年期において社会的認知(社会性の発達、
対人関係(親・仲間))の拡がり、自己意識などが
どのように変化するかをまとめよ。
児童や青年を理解し彼らがより望ましい状態に変革するためには、心理学的視点での知識・技術を得ることが必要である。教育の場面においてもっとも心理学的に関係の深い分野は「発達心理学」である。児童期、青年期の心身の発達は、彼らにとってもっとも重大な課題となるからである。発達心理学の定義は、「受胎から死に至るまでの生体の形態や機能の成長・変化の過程、これに伴う行動の進化や体制化の様相、変化を支配する機制や条件などを解明し、発達法則の樹立を目指す学問」とし、発達の過程における児童・青年の心理的変化、自己意識の変化を知ることは教育の場面で有益である。
まず、児童期の発達心理学的特徴を述べる。児童期は主に小学生の時期を指すが、この時期は、親からの分離の動きが現れる幼児期と、心理的な自立を果たそうと揺れ動く青年期との間にあり、身体発達も比較的緩やかで情緒的にも安定した時期であるといわれる。しかし、この時期の小学校への入学、新たに集団生活がはじまることは、発達の様々な側面...