b.発達・学習の個別的支援を通じての研究の要約
b.巡回相談や発達相談において、発達の遅れや偏りが見られる子どもの原因を考えコンサルテーションしていく必要がある。「発達」を考える際、大人が期待する視点だけではなくその子にとって自ら意味のある経験を行い変化が生まれてきているかを確認していくことが求められる。その際、発達検査や知能検査を使用し、個別にテストすることがある。
しかし、これらの検査は歴年齢の標準値からの偏りを示したにすぎないため、指数だけにとらわれず、日々のその子どもの様子や関係者からの聞き取りの情報と組み合わせ考えていくことが重要である。また、検査結果をとらえる際、特定時点での検査結果だけでなく変化し続ける子どもを継続的に見ていく必要がある。
学習や理解といった認知的問題を抱える人に対して個別的な面接を通じて原因を探り、解決のための支援を行う実践的研究活動として、認知カウンセリングを行う。認知カウンセリングはそれぞれのケースの検討を通じて、個人的な相談・指導の力量を高めるとともに、心理学と教育実践の結びつきを考えていこうとするアプローチといえる。
学校などの教育の場において、発達の遅れや偏りが見られる子どもは、学習面...