教師主導と学習者主体の教育には一長一短がある。両者の得失を述べて実際の学習指導の設計方法について論ぜよ。
教師主導と学習者主体の教育には一長一短がある。両者の得失を述べて実際の学習指導の設計方法について論ぜよ。
西之園晴夫は学習指導要領について「すべての内容が、重複や矛盾なく、完全な系統性をもったまま整然と納められている。(1)」といっており、「順番に理解することができれば、短時間のうちにたくさんの内容を修得させられる可能性がある(少なくともそう信じられている)。(2)」と言っている。このように、示されている通りに学べばよいという方法は、一斉に授業を進められるという利点があると考える。
しかし、現代の日本は教育財政の圧縮や、福祉国家としての役割が維持できなくなってきたうえに、既存の知識・技能を学ぶだけでは十分ではなく、「自ら学び自ら考える(3)」ことが重要とされるようになった。そのために、学習者は教員から教えられるだけでなく、表現力を高め、自ら問題を発見し解決する能力を高めることが強く求められるようになったと考える。
では、学習者主体の学習をすすめれば良いのだろうか。また、教師主導は本当に良くないのか。それらを考えるために以下に利点と欠点を列挙する。
【教師主導の教育の利点】
・教...