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高齢社会における商品開発の事例研究-高齢者向け携帯電話について-
現在、携帯電話市場は、アップル社のiPho ne登場以来、商品ラインナップが急速にスマートフォンへ移行しており、iPhoneとGoogle社のAndroidによる覇権争いが繰り広げられている。
一方で、今までの日本における携帯電話(フィーチャー・フォン)は、通称「ガラケー」と呼ばれる、日本独自の進化を遂げてきた。例えば、携帯アプリ(Java、BREW)動作端末や動画・静止画カメラ搭載端末、携帯電話に電子マネー用のICチップを搭載し、決済端末として利用可能な「おサイフケータイ」、ワンセグチューナー内蔵端末などが代表例である。
このような日本独自の携帯電話の中の一つに、高齢者向け携帯電話がラインナップされているが、いったいどのようなコンセプトを元に、何故このような商品が開発されたのであろうか。まず、その歴史的経緯を追っていくこととする。
日本における携帯電話の歴史は、民間向けとしては1979年にNTTが自動車電話サービスを開始し、その後、1985年、NTTが最初にレンタルとしてリリースした「ショルダーホン」が始まりである。当...