日本語の音韻・文字・語彙・文法のそれぞれについて、(a)言語のどのような側面をさすか、(b)どんな研究領域があるか、述べよ。
音韻は言語を構成する音や声を指す。言語の音と声を研究する分野としては、音声学と音韻学がある。音声学は、私たちが普段使っている音声を自然科学的に研究する分野で、さらに細かく生理音声学・音響音声学・聴覚音声学に分けることができる。
生理音声学は口の舌の使い方、口のあけ方、息の使い方などでどのような音が作られるかを研究する学問である。普段はまったく気にすることのない発音だが、スイカと発音したときのスを音素に分解すると/s/ /u/に分けることができる。この/s/を発音するためには、まず声帯を振動させない無声音でなければならない。さら舌先を上の歯と歯茎の付け根あたりにもっていき、口の中での行きの通り道を極端に狭くする必要がある。こうして/s/という発音ができあがる。
音響音声学は、音声を音響的学問として研究する分野である。人の声が一人ひとり違うという特徴をいかして、指紋とあわせて犯罪捜査での利用や、テレビのチャンネルやドアの開け閉めなど音声で認識する音声認識装置の...