精神保健における個別課題の取り組みについて
Aのレポート
精神保健における個別課題の取り組みについて
精神保健における課題は多様にあるが、本レポートでは薬物依存の問題について述べる。
1.薬物依存とは
薬物乱用とは、社会的ルールから外れた目的や方法で薬物を使用することである。例えば、鎮痛薬を必要以上に服用する、未成年者が飲酒や喫煙をする、法律で禁じられた薬物を使用する等の行為が薬物乱用に相当する。
薬物乱用を繰り返すと、薬物をやめたくてもやめられない状態に陥る。これを薬物依存という。薬物依存は、精神依存、身体依存、耐性から成り立っている。精神依存は、薬物への強い欲求をもつ状態のことで、なんとしても薬物を手に入れようとする薬物探索行動が生じる。これはしばしば家庭内暴力や強盗事件などの社会的な問題につながる。身体依存とは、薬物が体内に入っていることが身体にとって当たり前になってしまい、薬物をやめることでかえって身体や精神の不調が生じてくる状態をいう。この薬物をやめたときに生じる症状は、離脱症状あるいは退薬症状という。耐性とは、薬物を使用しているうちに効果が弱くなり、以前と同じ効果を得るためにより大量の薬物が必要になる状態をいう。
乱用される薬...