従来の知識伝達を重視した授業の設計と評価に対して主体的な学習を基本とする授業について設計と評価の特徴を比較し、その比較の視点ごとにまとめて授業設計ならびに評価についての留意点を述べよ。
現行の学習指導要領では、4つの学力をバランスよく育てることが大切である、とある。4つの学力のうち2つは「不易な学力」であり、いわば伝統的な学力である。もっと具体的に言えば、「読み、書き、計算」といった学力であって、教科等の学習の基礎となるものであり、学習指導要領で明示されている目標と内容に基づく教科等の学力である。3つめは学習指導要領の目標と内容を超えた発展的な学習や、複数教科間の関連づけをはかるような学習を通して育成される学力である。4つめは教科の枠を超えて、現実の社会問題や自らの生き方に関わる課題を発見し、解決しようとする際に身につく、実践的な学力である。総合的な学習は、まさにこの学力を育てるものである。
それらを育む学習方法には、知識伝達を重視したものと主体的な学習を基本とするものがある。知識伝達を重視した学習とは前述したような「不易な学力」である。主体的な学習とは発展的な学習や実践的な学習が...