『学校カウンセリングの意義、方法および今後の課題について述べなさい』
⇒現在の学校現場の状況は不登校、いじめ、非行などの子どもの行動が問題として取り上げられている。これらの問題に対して、教育的なかかわりのみではなく、カウンセリング的かかわりの重要性がさけばれ、学校におけるカウンセリングの必要性が強調されてきた。より深い生徒理解や援助の方法が必要になり、カウンセリング的な理論や技法の必要性がますます高まっていると考えられる。それにより、教師のカウンセリング能力の向上、また専門の資格(臨床心理士)を持ったスクールカウンセラーが必要になってきている。
カウンセリングという言葉は、20世紀中頃になり使われるようになり、古くは西洋において牧師(パストァー)などが、人々の信仰上の悩みだけでなく、家庭や日常生活での悩みを聞いたり相談したりすることを意味し、それがカウンセリングの原点であったとされている。日本でも宗教が庶民のものとなった、鎌倉時代からあったとされている。近代に入り、社会の構造が複雑化するにしたがい、人々の悩みも多岐にわたり、その相談内容も多様化し、単なる素質や経験だけでは対応できな...