刑法問題・答案 不真性不作為犯
問 甲は、川の土手を散歩していたところ、たまたま溺れている人を発見したが、
そのまま通り過ぎた。溺れている人が死亡した場合、甲に殺人罪を問うことが
できるかについて述べよ。
答案
1 結論
甲に殺人罪の刑事責任を問うことはできない。
2 殺人罪
刑法199条は、「人を殺したものは、死刑又は無期若しくは5年以上の懲役に処する」
と規定している。人を殺害する罪をいう。
3 不真性不作為犯
意義
不真性不作為犯とは、作為の形式で構成要件を不作為によって実現するものを
いう。例えば、殺人罪(刑法199条)であれば、人を殺す、というように作為形式
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