「小学校において教育相談を行う場合、どのような点に注意しなければならないか。いじめ・不登校のいずれかをとりあげて説明せよ。」
*教育相談とは
教育相談は生徒指導の重要な一側面である。生徒指導には、積極的な指導によって子どもの人格的な成長を導く働きかけと、子どもたちの抱えた問題を理解し、援助を行うことによって問題の克服を助け、人格的形成を通して子どもを生活に適応させようとする働きかけとがある。このような生徒指導を行う際、教育相談的な考え方に基づく生徒理解が重要になってくる。いじめや不登校といった問題行動を起こす子どもは、心のどこかに何らかの満たされない思いを持っていることが多いからだ。そうした場合、強制的に行動を正しても、人格的に適応へ導くという本質的な解決にはならず、むしろ事態を悪化してしまう危険すらある。
教育相談の最終的な目標は、言われたからではなく、自分自身の反省から、行動を見直し改める自己指導力を育成することである。教員は自らの価値観や社会の価値観を押しつけるだけではなく、子ども自身が自らの内面を見つめ、自分の行動の正否を理解できるよう援助することが必要である。
教員は、...