従来の知識伝達を重視した授業の設計と評価に対して主体的な学習を基本とする授業について設計と評価の特徴を比較し、その比較の視点毎にまとめて授業設計ならびに評価についての留意点を述べよ。
*課題習得型学習
従来の知識伝達を重視した授業は、系統性の高い教育課程の上に成り立っており、その教育課程は学習指導要領という形で示されている。この学習指導要領は学校教育の全ての内容を体系化したものであり、体系化された学習指導要領の内容を集約した形の教科書によって、系統性の高い教育課程が実現しているといえる。
この教育課程では、順番に全ての事を理解できれば、短時間に多くの内容を習得させられるし、国全体で同じ教育課程が実施されているので、どこへ転校しても同じ時点の学習内容から再スタートすることができる。児童
のメリットだけではなく、教師の教材研究、教授法、評価法など、教育実践に関する蓄積を全国的に共有することもできるというメリットもあるが、児童がある時点である内容を理解できないと、その後の内容の習得全体に大きな影響を与えかねないというデメリットもある。
このように教科書によって学習を進め、知識を伝達す...