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「中絶と女性の権利」
要約
「人工妊娠中絶は出産を抑制する最後の手段であり、女性を望まない妊娠から解放する一つの手段である」。この権利意識に目覚めたフェミニズムの女性達が掲げたリプロダクティブ・ライツは、国家や男性的社会システムとの闘争を経ながら現代社会の中で大きな広がりを見せている。
この論争の中で、自明の如く用いられる「中絶は女性の権利」という言葉がある。妊娠・中絶・出産、これらの生殖に関わる問題群を「女性の権利」として論じることについての違和感は、この「生命とジェンダー」という領域に私がはじめて触れたときから感じていたものだった。
中絶をめぐる問題について語るとき、そこには胎児という存在がある。胎児と女性、そして男性の関係性がある。そこで私たちが「孕ん」だり「殺し」たり「生ん」だりできるとされる胎児とはいったい何なのか。人として成長する可能性のある胎児の存在を、中絶という一方的暴力によって処分するということは権利たりえるのだろうか。中絶をどのように捉えていけばよいのか、考察する。
第一章では、戦前の日本における堕胎罪、終戦直後1948年の優生保護法の成立など、社会によって「子産...