S0101 教育原論 第1設題
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「ペスタロッチーの教育学(直観の原理など)について考察せよ。」
ペスタロッチーは、子どもには潜在的に将来発展する素質があり、この潜在的素質が子どもから発達していくように促し、助けることが教育の意義であると考えている。これはルソーの、子供の本性を生れながらの善としてとらえ、その本性を自然に成長させようとする「消極教育」と同様の立場であり、子どもの本性を動物的と考え、その動物的衝動を根絶し、人為的・積極的に外から多くの知識を子どもへ伝達することを重視する古い教育観に対立するものである。ペスタロッチーは、真への認識、美の感情、善の力、これらは全て子どもが生まれながらにして持っているものであり、教育者は子どもの内的本性が自発的に実現していくことを援助することに専念しなければならないものであって、子どもの内的本性に備わっていないものを、外部から注入することは教育にふさわしくないと考えている。すなわち、子どもは既に将来成長する能力を潜在的に有しているのであり、この能力を自然に即した形で伸ばしていくことが重要であると考えるものである。ペスタロッチーはこの教育観を「有機的・発生的」と呼んでいる。「有...