1. 西欧における精神医療の歴史
古代西欧では精神障害を肉体的な病気に関連付けて考えられていた、内容はともあれ精神障害を病気とみなしていた。
西欧においては精神医療は迫害と保護の繰り返しの歴史である。
中世ヨーロッパでは精神障害者は、キリスト教において、悪魔憑き、神罰と考えられ、迫害され、魔女狩りとして火あぶりにされたり、監禁されたりした。15世紀頃から精神障害収容所が設置されるようになったが医療対象ではなく、僧院の経営であった。18世紀になり初めて、精神障害者の治療・管理が司祭から医師の手に移ったが監禁・収容が主体で、精神障害者は精神科病院に収容されても鎖で繋がれ、抑制具で身体抑制を受けていた。
18世紀にフランス・ビセートル病院のピネルが精神障害者を病人として扱い、鎖から開放した。19世紀前半イギリスではテュークがヨーク療養所を設立し道徳療法の先駆けとなり、コノリーが精神障害者に対し無拘束の原則を確立した。道徳療法を主流として精神医療が発達しつつあったが、大半の精神科病院は酷い状況で、精神科医の数も少なく評価も低かった。19世紀末から再び強制器具が使用されるようになった。
1900年前後からクレペリンやフロイトなどの著名な精神医学者が現れ、統合失調症や躁鬱病の概念や精神分析理論が形成され、シモンがギュテルスロー病院の経験より作業療法を体系化し、各地に広がっていった。
アメリカにでもこれとは別に作業療法が始められた、1930年代にはモニッツによるロボト
精神医療の歴史及び精神医学の概念について述べよ。
西欧における精神医療の歴史
古代西欧では精神障害を肉体的な病気に関連付けて考えられていた、内容はともあれ精神障害を病気とみなしていた。
西欧においては精神医療は迫害と保護の繰り返しの歴史である。
中世ヨーロッパでは精神障害者は、キリスト教において、悪魔憑き、神罰と考えられ、迫害され、魔女狩りとして火あぶりにされたり、監禁されたりした。15世紀頃から精神障害収容所が設置されるようになったが医療対象ではなく、僧院の経営であった。18世紀になり初めて、精神障害者の治療・管理が司祭から医師の手に移ったが監禁・収容が主体で、精神障害者は精神科病院に収容されても鎖で繋がれ、抑制具で身体抑制を受けていた。
18世紀にフランス・ビセートル病院のピネルが精神障害者を病人として扱い、鎖から開放した。19世紀前半イギリスではテュークがヨーク療養所を設立し道徳療法の先駆けとなり、コノリーが精神障害者に対し無拘束の原則を確立した。道徳療法を主流として精神医療が発達しつつあったが、大半の精神科病院は酷い状況で、精神科医の数も少なく評価も低かった。19世紀...