中央大学通信教育部法学部「西洋法制史」合格レポート2010年第1課題第2課題第3課題第4課題セット

閲覧数3,028
ダウンロード数31
履歴確認

    • ページ数 : 44ページ
    • 会員550円 | 非会員660円

    資料紹介

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    第1 勅法Legesと学説法Iusについて
     ローマの共和政が終わり、アウグストゥスにより元首があらゆる権力を掌握する元首政が成立すると、国家と社会が明確に分離されるとともに、比較的広範な自由が私法の領域に確保された。元首は元来、立法権を有する者ではなく、一般の政務官と同様に告示を発し、また民会の委員によって法律を制定する権利を有したにすぎなかった。しかし、元首の地位が確立され、ハドリアヌスの時代には元首が立法権を有することが疑いのないものとなると、元首の命令が法的効力をもつようになった。これを勅法とよぶ。
     勅法には次の4種類の形式がある。
    ①告示
    これは、他の政務官や市民に一定の行為を要求するため、元首が政務官として有する告示権に基づいて発するものである。国政全般の種々の事項に渡り、効力は改廃されない限り、無期限かつ全ローマ帝国に及んだ。
    ②訓令
    これは、元首が統治を委任した官吏の職務に関して与える命令である。当該官吏の在職期間または元首の在位期間のみに効力を有したが、後任者の踏襲により永続的かつ一般的効力をもった。
    ③裁決
    これは、特別審理手続において元首またはその官吏が下した判...

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。