理科教育法Ⅱ 【テスト】 佛大科目最終試験対策 6問 95点 NEW

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資料紹介

2014年最新版 科目最終試験の理科教育法Ⅱ S8105の過去問6題の解答です。
覚えやすいように要点を押さえて同じ文言や、簡単な文を繰り返し使用して構成しています。また、高得点が取りやすいよう、新学習指導要領に沿った独自の意見もわかりやすく論じています。


テスト対策やレポート作成の参考にもなると思いますので、是非!!

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資料一覧はコチラ→http://www.happycampus.co.jp/docs/956194442948@hc10/77221/

資料の原本内容

設 題
 ⇒(1)子どもたちが生活している「地域の自然」を教材化する必要性を2つの観点から解説せよ。
 (2)そのうち1つの観点から、あなたの居住している地域の自然を教材化した事例(授業の展開例)を示せ。
 Ⅰ、はじめに
 (1)と(2)の設題について、まず、(1)について述べた後、二つの関連について述べていきたい。
 Ⅱ、これまでの理科教育からの変化
 日本は、地域によって、存在する自然、そこで起こる自然現象、とりわけ動物や植物の種類は地域によって様々であり、じつに変化に富んでいる。ところが、自然を対象とした理科教育は、この変化に富んだ地域の自然を教材化せず、全国どこへ行っても同じ素材を使用して行われているのが一般である。北海道には北海道の自然があり、沖縄には沖縄の自然があるから、それらの地域の自然を理科教材として使用することが大切であると思われる。最近、地域性を生かした理科教育が注目されはじめ、地域の自然を教材化した実践が各地で試みられるようになった。それでは、なぜ地域の自然を教材化することが必要であるのかを考えたい。以下に、「子どもの自然の認識」と「理科教育・環境教育の目的」という2つの観点からその必要性を述べたい。
 Ⅲ、子どもの自然認識という観点
 自然認識には3つのレベルがある。第一のレベルは「事実認識」である。これは個別の事物あるいは現象をそのまま認識することである。第二は「原理・法則的認識」である。これは、第一レベルの事物や現象にどのような法則があるか、またなぜそのような法則が成り立つのかを認識することである。最後は「世間了解的認識」とよばれるレベルの認識である。これは生活関連的認識とよんでもよく、第一、第二の認識を含むものであるが、単に事実を事実として単独にとらえるのではなく、また法則や原理をそれだけでとらえるのではない。自然の事物・現象や法則が他の事物・現象・法則とどのように関わっているかとか、私たち人間にとってどのような意味、あるいは意義があるかというように、それらを他の存在や私たちの生活との関わりで認識することである。このように認識された事柄は血となり肉となって定着し、将来、実践的な力となって活用できるものである。このようなレベルの認識をさせるための一つの手段は、子どもたちの日常生活と関わりのある地域の自然を教材化することである。
 Ⅳ、理科教育・環境教育という観点から
 これまでにも理科教育のなかで「環境」が取り上げられてきたが、その多くは「生物の環境」であり、生物の行動や体のつくりやはたらきと環境との関連を認識させるものであった。このような生物と他の事物との相互作用に関する認識は重要であるのはいうまでもないが、環境教育という場合の環境はこのような「生物の環境」ではなく、「人間の環境」を指す。「人間の環境」には社会教育(人的環境)、文化環境などもあるが、一般に「環境教育」といった場合は自然環境を対象とする。つまり、人間をとりまく客観的な存在である自然の事物・現象を指す。しかし、自然環境を対象とするとはいえ、自然の存在様式、運動様式を認識させることだけが環境教育ではない。私たち人間は自然とどのような関係にあり、私たちの生活にとって自然はどのような意味があるのか、さらに現在、私たちの周りから急速に自然が失われていることは人間にとって何を意味するのかというように、人間の存在・人間の目的を一言でいえば、「自然と人間の関わりを考えることができる人間の育成」といえる。そして、この目的を達成するための基礎づくりを行うのが小学校における環境教育であるといえる。「自然と人間の関わり」について考察する場合、当然大人と子どもでは考えられる人間と自然の範囲が異なる。子どもの場合は、「人間」は地域の人びと、家族、そして自分自身であり、「自然」はそれらの人びとが関わっている自然、つまり「地域の自然」ということになる。つまり、子どもたちにとって「自然と人間の関わりを考えることができる人間の育成」という理科教育・環境教育の目的の「自然」とは地域の自然であり、「人間」とは地域の人びと、家族、そして何よりも自分である。この点から考えても、子どもたちの生活の場である地域の自然の教材化の必要性が浮かび上がってくる。
 Ⅴ、滋賀の自然の教材化、授業例
 以上、「地域の自然」を教材化する必要性について2点あげたが、私は、「理科教育・環境教育」という視点から、地域の自然を教材化した事例をあげたいと思う。
 滋賀県には、「ハリヨ」という小さな魚がいる。ハリヨは、昔、日本のどの地域でも見られたが、現在では、世界中で滋賀県と岐阜県にしか生息しない魚である。その理由として、ハリヨは、冷たくて、きれいな水にしか住めず、そのような川が減ってきたことがあげられる。子どもたちが、自分たちの住む滋賀県に生きるハリヨの生態について調べ、守る活動をすることで、「自然と人間の関わりを考える」ところに繋げていきたいと考える。
 授業計画(全15時間)
ハリヨについて調べよう(3時間)②地域の人にイン
タビューをしよう(3時間)③ハリヨ新聞を作ろう(4
時間)④ハリヨ新聞を貼ろう(3時間)⑤振り返りを
しよう(2時間)
まず、①のハリヨについて調べようでは、インターネットを使って、ハリヨの生態について調べ、住める場所が減ってきているという事実について気付かせたい。
二つ目に、②地域の人にインタビューをしようでは、滋賀県には、ハリヨ保存会というところがある。ハリヨを守るための活動をされている会であるが、その方たちの話を聞くことで、ハリヨの生態についてや、ハリヨの生存場所の変遷についてなど、さらに詳しく知る機会としたい。また、人間が水を汚したことで、ハリヨが住める場所が減っているという事実にも気付かせたい。さらに、外部の方の話を聞くことは、いつもと違った刺激となり、子どもたちにさらに定着することだろう。
三つ目に、③ハリヨ新聞を作ろうであるが、今まで、調べたこと、聞いたことを新聞にまとめさせたい。学習の成果をまとめることで、知識の定着をはかるとともに、人間と環境との関わりについて振り返る機会としたい。
四つ目に、④ハリヨ新聞を貼ろうであるが、地域のスーパーや、駅、公園、役場など、自分たちで考えた場所に、自分たちで電話をかけ、掲示をしに出掛けたい。初めて、外部の人に電話をかけるという子どももたくさんいるだろう。初めての経験をすることで、さらに子どもたちの中に、この経験が定着するものと考える。また、掲示をした後には、地域の人からの反応があることが考えられる。例えば、「ハリヨについて初めて知りました。ありがとう。」などである。このことは、子どもたちが、自分たちのしたことの有意性を知り、満足感を得ることに繋がり、さらに環境について調べたいという意欲を持つことに繋がるだろう。
Ⅵ、まとめ
以上のような活動をすることで、子どもたちは、水を汚し、生き物を住みにくくしたのは人間だという事実を知った上で、環境を守っていきたいという気持ちを持ってくれることになると考える。私が教壇に立った時には、以上のような活動を行いたい。
参考文献:新理科教育/佛教大学
理科教育法Ⅱ  第1設題
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