精神保健福祉援助実習①
精神保健福祉士が行うアウトリーチの意義について
アウトリーチの対象は、自ら援助を求めようとしない個人やその家族だけでなく、彼らの周囲いにいる地域住民や地域社会そのもの、あるいは関係機関である。事例のようなひきこもりに対する公的支援は,年々拡充されているが、改善されたとは言い難い。その背景の一つとして,相談者の自発的な行動を前提とした施設型支援の限界が挙げられる。そもそも対人関係に不安等を抱えている者にとって自ら施設に足を運ぶことは容易ではない。また,貧困,家庭崩壊,虐待など複合的に問題を抱える者の支援においては,環境への直接的な働きかけが難しい施設型支援には限界がある...