音楽科指導法1

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    音楽科指導法

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    音楽科指導法 
    第一分冊 手書き横書き
    『小学校音楽科の指導内容』
    ■音楽鑑賞とは、ただ音楽を「聴く」だけではなく、作品の価値を認識する「美的体験」である。学校教育における音楽鑑賞の役割とは①人間の感情作用や人格形成への寄与、②芸術作品の価値を見極める能力の育成である。「聴く」体験の入り口は感情享受である。鋭敏な感覚なくして、表現された雰囲気も意味も捉えられない。これを養うために小学校の鑑賞指導においてはビート、リズム、といった音の性格や音の構成体の特徴を感覚的に捉える訓練を実施する。聴覚だけでなく、視覚や触覚などあらゆる感覚を動員した身体経験を通じて、音に対する体の感覚を目覚めさせたい。「感情享受」ができるようになったら、次は「知的理解」である。音楽の構造を理解することが重要だ。ただ、小学生には難しい。ゆえに小学校では感覚的な体験を豊富にし、理解のための準備として楽曲形式、作曲家、時代様式や楽器についての知識を積み重ねるのである。
    文化理解も重要だ。文化が異なっても、音楽ならば感覚的に共感することが可能である。もっとも限界はある。音楽の文化的・風土的な背景の理解までは難しい。そこで楽...

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