社会学概論設題1、A評価
テキストで取り上げられている社会学者のなかから任意の1人をとりあげ、その学者の学説やキーワードをとりいれながら、その学説的性格をまとめよ。
社会学という言葉はフランス人のオーギュスト・コントによってはじめて用いられた。自由と平等を理性によって社会に基盤づけようとしたフランス革命の後に、民主化が進んでいった。しかし、民主化によって誰の意思も決定的な力を持たなくなり、個々の意見では説明できない、意図せぬ結果が生じることとなった。個々人の意思を超えた謎をコントは発見し、この複雑すぎて人間の精神にはとらえられない社会の法則を観察する学問を社会学と名づけた。
社会学は19世紀から20世紀への転換期にG・ジンメル、M・ヴェーバー、E・デュルケムという巨人のもと、生産的に展開した。ジンメルは社会が信頼という非合理な信仰なしに成り立たないことを発見した。ウェーバーの社会学は、ヨーロッパ近代の合理化の起源と果てを突き詰めて考え、どちらにも理性をはみ出る「わからなさ」を発見した。これに対しデュルケムはいかに近代的に合理的に見える社会にも存在する不合理な連帯の仕組みを透視した。
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