2010年提出の最新版です。A評価いただきました。
【1~4枚目】はテキスト・第1章~第4章を要約し、美術教育における問題・歴史・変遷などを記述すること。
【5~8枚目】は上記の要約との関連付けを行いながら、平成20年版学習指導要領(図画工作)に示された『改訂の要点』に沿った指導のあり方について自身の主張を述べること。引用を行う場合は『第1設題の留意点』に示された方法とすること。
美術教育には『美術の教育』と『美術による教育』がある。それは、『美術を学ぶことが目的である教育』と、『美術、造形を手段とした教育』である。当然、それには方法や内容といったものに違いがある。前者は、人間が培ってきた美術の文化そのものを教育の目的とするものであり、作品の製作や美術の研究などをより深く行うことを内容とするものである。それに対し後者は、個々の人間に潜在する資質や能力を基盤に、美術や造形活動を媒介として、陶冶し人間としての『全体的形成』を目的とするものである。前者は、古くは中世の徒弟制度の中で見られる技術・技能、知識の伝承教育等のように行われてきた。しかし、後者の考え方は新しく18世紀になってからのことである。その後この二つの教育は現在まで続いてきたが...