主語を先行詞にした非限定の関係詞文句と分詞構文とを比較考察しなさい。
はじめに、「主語を先行詞とした非限定関係詞文句」を把握し、その後分詞構文と比較考察することとする。
1.「主語を先行詞にした非限定の関係詞文句」とはどういうことであるのか。
「文句」とは、つまりは英語で言うところのclauseを指す。従来、多くの文法書では「節」と翻訳されているが、この呼称は不適切なため「文句」と言い換えている。次に「関係詞文句」であるが、これは関係詞を用いた従位文句の1つであり、文中で形容詞に相当する働きをする形容詞文句のことである。そして次に「非限定」であるが、関係詞文句には限定、非限定の2種類の用法がある。限定文句には様ざまな種類があるが、非限定文句は一様であるとの誤信があり、ここで非限定の多様性を説明していく。
非限定関係詞文句には少なくとも3種類の用法がある。一つ目は「挿入句的非限定関係詞文句」、二つ目は「継続的非限定関係詞文句」、三つ目は「分離関係詞文句」である。
①「挿入句的非限定関係詞文句」(Parenthetical Non-Defining Relative Clauses)...