戦後の社会福祉の展開と今日の課題について述べよ。」
Ⅰ 社会福祉の展開
1945年(昭和20年)8月、15年におよぶ第二次世界大戦の終焉を日本は敗戦として迎える。敗戦後の日本は混乱し、社会情勢において、浮浪児対策は緊急課題の1つであった。
「戦後の社会福祉の展開と今日の課題について述べよ。」
Ⅰ 社会福祉の展開
1945年(昭和20年)8月、15年におよぶ第二次世界大戦の終焉を日本は敗戦として迎える。敗戦後の日本は混乱し、社会情勢において、浮浪児対策は緊急課題の1つであった。戦災で両親を失った孤児、引き揚げ孤児等が、物資の不足と人心の定まらない環境で、浮浪しては物を乞い、金品を摂取するなどの不良行為を繰り返した。緊急な保護を必要とする児童は、全国で約12,700人と推定された。
生活能力を失った人々の困窮は深刻で、連合国総司令部(GHQ)は、敗戦後の混乱した状況を打破するために、1946年(昭和21年)2月、「社会救済にかんする覚書」(公的扶助3原則)を発表。
この覚書は①無差別平等原則、②行使分離原則、③救済国家責任、④必要救済制限なし、というもので、政府は「生活保護法」の制定に着手した。
前途の浮浪児や孤児の対策の進み、1947年(昭和22年)12月、「児童福祉法」を公布し児童委員や児童相談所が設置された。次に戦争により増加した身体障害者を救済するために、1949年(昭和24年)12月「身体障害者福祉法」を制定...