精神保健試験対策
①乳幼児期のこころの発達を発達理論に沿って説明せよ。
出生から1歳までの時期を乳児期という。この時期は、母と子が互いに刺激を与え合い、影響を受け合って共に成長していくと理解されており、これを母子相互作用という。母親が抱いたりあやしたりする中でのスキンシップやアイコンタクト、エントレインメント等から子どもは愛されている実感、快い感触が視覚、聴覚、味覚、嗅覚、触覚の全てを通して浸み込み、母と子の絆が形成されていくのである。エリクソンはこの様な過程を通じて、子どもに生や人に対する基本的信頼感を獲得する事がこの時期の発達課題であるといい、逆に不信感が生じると後の知的発達に重大な悪影響を及ぼすとしている。それを基にして母と子が一体化していた関係から次第に分離していく。5,6ケ月頃までの微笑反応は社会的微笑といわれ、これは養育者に限らず顔一般に向けられるものである。その後8ヶ月頃になると人見知りが始まり、見慣れた人物とそうでない人物を見分ける能力が表れ、その特定の人に対し様々な愛着行動を示す様になる。この愛着行動はボウルビーによれば、叫んだり、笑ったり、喃語、呼びかけ、母の...