人間の発達についてどのような見方をするか説明せよ。
発達心理学では、常に、受胎から死までの人間の生涯を展望しつつ、ある時期の成長を理解して捉えようとするライフサイクル的な視点で発達を見ていくという立場である。ここでの人間の発達とは、卵と精子が受精した時から始まり、誕生という母体からの独立を経過し、一人の人間として成長し、社会の中で市民として生活し、子どもを作り育て、生きがいを見つけ、ついには死に至るまでの一生における肉体的・精神的な面に現れる量的・質的変化の経過を意味している。
ケイガン氏によると、人間の発達変化の内容は2つに分けられる。骨・筋肉・脂肪等のように大きく重くはなるが、一生を通して同じ構造を維持するものと心理的過程や外顕的活動といった人生の最初の12年間に大きく変化するものとである。
新生児・乳幼児期の発達に好ましい初期学習(経験)について説明せよ。
初期学習とは、人間の人格の始まりとなる誕生から、その後の一生を通じて持たれる人間関係の基本形成を学習するという人生最初の学習である。古くは、新生児期、乳幼児期は、周りの心理的環境からの影響は受けないと見られていた...