発達心理学Ⅱ 親子関係についてまとめてみよう。
人間の誕生には必ず親の存在があり、親から生まれその人生が始まる。人の数だけ様々な親子関係がありその後の人生に大きく影響する。それには何がどの様に影響していくのだろうか。
子どもは、自分を保護してくれる大人の存在なしでは生きることができない。この親子の関わり方が、子どもの発達に大きな影響を与えるのである。
エリクソンは、乳幼児期の発達課題として、基本的信頼感の大切さを挙げており、この時期に親が子どもに抱かせる大切な気持ちとは、生まれてきた社会は信頼できるのだという感覚を持てるということである。基本的信頼感の獲得の基にあるのが愛着という考え方で、親子の相互交渉が日々繰り返されるうちに、次第に子どもと親との間に情愛的な絆が形成される。これは乳児の発達を理解する上で重要となり、又、その後の人格発達や社会的適応上にも重要である。
ボウルビィは、母親と子どもの間の相互交渉を維持するための反応を愛着行動と呼び、その様な行動によって愛着が形成されると説明している。親の反応の仕方が愛着の個人の差に大きな影響を与え、このことから親が応答的であれば、乳...