発達心理学Ⅱ 青年期の発達課題をまとめよう。
人間には、発達過程のそれぞれの段階で、達成すべき発達課題がある。身体の成熟等の生物的課題、個人的な認知・価値判断等の精神的課題、躾等の社会的課題が含まれている。健全かつ幸福に生きて行くための条件として、それらを一つひとつ達成していくことが必要となる。青年期と呼ばれる時期は、一般的に11-13歳頃から始まり18-21歳頃に終わると考えられている。この時期における発達課題とは、どの様なものがあるのだろうか。
青年期とは、児童期から成人期に移り変わる期間である。つまり、社会人として自立(物質的・精神的・他の援助・支配を受けず自分で身を立てる)するための準備期間であるといえる。この青年期を一般的に青年心理学で考えられている3つの分類に分けてみていくことにする。
(1)社会制度・風習による分類
現代の社会制度の代表的なものとして、学校制度の分類が発達期の区分へと移行され、未就学児を乳幼児期、小学生を児童期、中学生から大学生を青年期とする分類方法である。
制度は、一度認められると社会や個人に対し、権力や圧力という拘束力を持つようになる。例えば...