連関資料 :: 社会福祉

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  • 社会福祉援助技術各論Ⅰ 理論と内容
  • 個別援助技術(ケースワーク)の理論と内容について述べよ。  社会福祉の専門家が、福祉サービスを必要とする人々に援助を行うことを社会福祉援助活動という。そして、その援助活動を進める方法が、社会福祉援助技術である。社会福祉援助技術には直接援助技術と間接援助技術があり、個別援助技術(ケースワーク)は直接援助技術の一つである。  1 ケースワークの理論  アメリカのリッチモンドはケースワークを次のように理論づけた。 ① ケースワークとは、「個人」と家族・友人関係・文化などの「環境」との関係に働きかける調整作用である。 ② ケースワークとは一人ひとりに応じて行う調整作用である。 ③ ケースワークの過程は結果を見通して計画的に行われる。 ④ ケースワークの最終目標は、利用者の適応能力の向上に置かれるべきである。  リッチモンドは、以上のようにケースワークの基本的枠組みとその視点を明らかにし、問題解決を図るためには、援助者の優しさや努力といった人格的な感化だけでは不十分であり、心理学やそのほかの社会科学を用いた実践が必要であるとした。  S.バワーズの定義 「ソーシャル・ケースワークは、クライエントとその環境の全体またはその一部分との間に、よりよい適応をもたらすのに役立つような個人の内的な力、および社会の資源を動員するために、人間関係についての科学的知識および対人関係における技能を活用する技の本質と定義」バワーズはリッチモンドの時代以降に取り入れられた精神文析理論の結果に着目して、パーソナリティの適応能力に対する視点を援助技術に導入した。また、社会資源の動員と活用もその特徴に挙げている。 H.パールマンの定義 「ソーシャル・ケースワークは、個人が社会的に機能する際に出会う問題をより効果的に処理できるよう援助するために、ある人間福祉機関によって用いられる過程である。」パールマンは「ソーシャル・ケースワーク―問題解決の過程」のなかで診断主義派と機能主義派を統合し、折哀派として役割理論を導入した問題解決アプローチを体系化することを試みている。 F.ホリスの定義 ケースワークは「逆機能の内的・精神的原因と外的・社会的原因の両面を認識し、個人が、社会関係のなかで、自己の要求をより完全に満足させ、いっそう適切に機能することができるように援助することである」と定義している。ホリスの「ケースワーク―心理社会療法」は、「人と状況とこの両者の相互作用の三重の相互関連性からなる“状況内存在としての個人”」ケースワークの対象にすえている。  2 個別援助技術の構成要素  個別援助技術の構成は、利用者と援助者の間の自己完結的なものではなく、開かれた視点のうえに成り立っている。それは、その援助者の属する機関の機能や両者の個人レベル以外の関係も含まれる。このような複雑な個別援助技術の実践の内容と特質を明らかにしていくために、共通に構成されている要素を理解することは重要である。ここでは個別援助技術に構造的な考え方を導入したパールマンの四つのPと、今日、一般的に承認されている五つの要素について述べる。  パールマンの四つのP ① 人(Person)その人の生活の社会的あるいは情緒的側面において援助を必要としており、自ら問題を解決するために施設・機関に訪れるクライエント(利用者)である。  ② 問題(Problem)利用者と社会環境との間に調整を必要とする状況である。  ③ 場所(Place)専門家としてのケースワーカー(援助者)が所属し、利用者の問題を効果的に解決援助する為の施設・機関である。
  • 社会 内容 理論 各論 援助 福祉
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  • ロールプレイを実施し気付いたこと(社会福祉援助技術演習)
  • 社会福祉援助に係わるロールプレイを実施することの目的は、様々な援助技術を自ら実践し、また概観することで、具体的な対人援助に関わる基礎技術と対人援助に必要な援助者としての受容的態度・観点等を学ぶことである。 私は、ロールプレイにおいて、突如倒れ、髄膜炎の診断を受け、麻痺・拘縮・知的退行・記憶障害等が発生し、生活全般に介助を必要とする状態になった夫の妻を演じた。(相談援助者、夫、妻の3者により面談をするシチュエーションでのロールプレイ)自らが行うロールプレイ、そして他者が行うロールプレイを観察する中で、感じたこと、気づいたことをまとめる。 まず、第一に感じたことは、ロールプレイを通して、援助者とし
  • ロールプレイ 社会福祉援助技術論 社会福祉 傾聴 受容 社会福祉援助
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  • 欧米での社会福祉の歴史的展開と国際動向
  • 社会福祉政策は、まず資本主義の歴史の古いイギリスで始まった。1601年エリザベス女王が実施した「救貧法」がこれに当たり、失業者、病人、老人等貧しい人々を救済するのが目的であった。これは、今日の社会保障制度における「公的扶助」(生活保護)の起源でもある。しかし、このような救貧政策は、イギリスにおいても、その他の国においても長い間不完全のままであった。その為、資本主義が発達するに従って、労働者は不景気、失業、病気等から生活を守るため、賃金の一部を拠出して相互扶助を目的とする共済組合の組織をつくり始めた。だが、労働者だけの扶助組織では、財政的に破綻をきたしたので、国と雇用主とがその扶助組合に加わることになった。こうして生み出されたのが、ドイツのビスマルクによる「社会政策三部作」と呼ばれる最初の社会保険制度であった。これが今日の医療保険や年金制度等の前身と言える。  社会保障制度が主要国の積極的政策として推し進められるようになったのは、1929年の大恐慌以後であった。1935年、アメリカでは社会保障法が制定され、そこで「社会保障」という言葉が初めて使用された。ついで1942年に、イギリスではビバリッジ報告書が出され、ここに初めて全国民を対象に、その最低生活を国家の責任において保障しようという現在的社会保障の考え方が確立された。第二次世界大戦後、このような考え方に基づき、イギリスはもとよりヨーロッパ各国が社会保障制度を確立し、福祉国家としての道を歩みはじめた。  イギリスに先だって社会保障制度を完備したスウェーデンでは、早くも1913年に国民年金法を制定し、以来独自の方法で社会保障を充実させてきた。ヨーロッパの他の多くの国が、まず工場労働者を対象とする社会保障制度から出発し、順次国民全体に広げていったのに対して、工業化の遅れたスウェーデンでは、一挙に国民の全てを対象とした国民年金方式を採用した。スウェーデンが年金保険の充実に力を入れるに至った背景には、老後の生活は、子どもから独立して営まれるべきであるとする国民一般の考え方があった。このような考え方に立って、国が老人年金の充実に力を入れてきたため、その給付水準は非常に高く、給与の大半が物価スライド式年金として支給される。更に所得税率が下がるので所得額は退職前と殆ど変化なく生活水準を保つことができる。しかしながら、ここにはスウェーデンのみならず、高福祉社会の持つ問題が存在するとも言える。子どもは安心して老人の許を去ることができるという事情もあって、ますます核家族化が促進されることになる。また、親が苦労せずとも子は育つという条件が完備されているため、子どもの教育やしつけに対して、親の責任感が希薄となる傾向も生じてしまう。互いに独立を認めあう親子関係が生み出される結果、65歳以上の老人で家族と同居中のものはほんの数パーセントにすぎない。そのうえ、高福祉は必然的に国民の高負担を伴い、高度の累進課税によって国民の勤労意欲そのものをそぐ結果にも繋がる。スウェーデンでは、そのような老人や青少年の問題を含めて、年金制度の改正等福祉の見直しを行った。具体的には、1994年に年金改革の方向が決まり、1999年1月より施行されているが、その内容は、基礎年金制度を廃止し、所得比例年金に再編成するもので、年金額は賦課方式による部分と積立方式による部分を組み合わせること、年金額算定方式の変更、本人負担保険料の導入、最低保障年金制度の導入などこれまでの制度を一変させるものとなった。  1970年代後半から、先進諸国においては福祉国家体
  • 社会福祉 社会福祉原論 福祉 福祉改革 スウェーデン アメリカ イギリス 欧米 福祉国家 歴史的展開 ビスマルク
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