現代の子育て支援と乳幼児期の発達と保育、保育計画について
今や子育てが個人の問題でなく社会的な問題であることは議論の余地はない。政府は、1.57ショックを契機に総合的な少子化対策を推進してきたが、合計特殊出生率が回復する兆しはみられない。子育てを取り巻く状況も安心や安全が得られにくくなっている中、保育を専門性に有する保育者に、その専門性をいかした子育て支援の役割が特に求められている。
2008年3月に告示された保育所保育指針の第6章では、保育所の特性や保育の専門性をいかした保護者支援、家庭や地域のさまざまな社会資源との連携、子どもの最善の利益の考慮、保護者の養育力の向上等に結びつく支援などの役割が示されている。
乳幼児期の保育の目標として、保育所保育指針に記載されている通り、まず子どもへの最善の利益を考慮する必要がある。その発達を促す為に保育所の役割は重要である。まず最も大きな役割をはたすのが、乳幼児の発達を促す為の環境を提供することである。子どもたちの生活は、自然と触れ合う機会が減少しているのが現状である。乳幼児にとっては、おとなが用意し、営んでいる日常生活の活動一つ一つが大きな意味...