佛教大学の教育社会学の科目最終試験対策用まとめです。科目最終試験では過去問と同じような問題が出ているようです。参考になればと思います。
教育社会学 科目最終試験対策
参考資料『教育の比較社会学』原清治/山内乾史/杉本均 編著
日本型の学歴社会の特質についてまとめ、学歴社会の今後の展望について述べよ。
学歴社会とは、「社会における社会的・職業的地位などの配分の基準として学歴が重きを占める社会」を意味する言葉であると考えられる。
歴史的に見てみると、明治時代がスタートしたとき、政府が必要としたのは、各分野における優れた人材であり、その質的・量的に安定した供給を保証してくれる機構であった。これを満たす機構が学歴社会・主義という効率的な人材育成・登用というシステムであった。学校という場にできるだけ広い階層の子どもを集め、そこで一定のルールに基づき子どもを競わせ、パフォーマンスに応じて社会的・職業的地位を割り振るというわけである。学歴社会は、一方では国民の精神的・知的統合や識字率の向上など文化的基盤を整備する役割を果たし、他方では多方面にわたるリーダーを質量ともに安定的に供給する役割を果たしたといえる。
次に教育システムの側面から見る。学校教育制度は3つに類型化される。①分離型・・・イングランドが例に挙がる。生まれつき就学すべき...