問題1
1958年に全米ソーシャルワーカー協会(NASW)から出された「ソーシャルワークの枠組み」
ソーシャルワークは、すべてのほかの専門職の実践と同じように、価値、目的、権限の委任、知識、方法の総体として認識される。どの部分もそれのみではソーシャルワークの特徴を示しているとはいえないし、また、そこで述べられているどの部分もソーシャルワークに特有のものではない。
と述べられ、ソーシャルワークの枠組みを①目的、②価値、③知識、④方法・技能、⑤権限の委任という5つの要素で構成されるとした。
1990年代のストレングスの視点
人々は問題だけでなく、強さをもって生活しているという視点であり、また、個人、家族、小集団・組織、地域社会のそれぞれの強さをとらえる視点。
伝統的にクライエントを「問題を持った人」という否定的な視点から決別し、クライエントへの尊厳という価値を実現する。
クライエントを否定的に理解すればクライエントの肯定的な変化は期待薄であることから、ソーシャルワーカーとクライエント間の対等なパートナーシップを確立するために生まれた。
岡村重夫の示したソーシャルワークの機能
①社会生活上の問題の実態や原因を明らかにする「評価的機能」、②複数の社会関係が相互に矛盾ないし両立しない場合に、これを調和、両立させる「調和的機能」、③既存の社会資源を利用して、欠損した社会関係を回復する、または代替の社会関係を見出す「送致的機能」、④既存の社会資源だけでは欠損した社会関係を回復することが不可能な場合に、必要な社会資源をつくり出す「開発的機能」、⑤他の機能がうまく行かない場合や、その過程で社会資源の利用要件を緩和した特別な保護的サービスを提供する「保護的機能」の5つを示した。
環境のミクロ・メゾ・マクロレベルの定義
ミクロ・レベルとは、物理的・社会的環境のうち、個人がある一定の期間、日常生活の中で直接に接触していてかつ交互作用するレベルを指す。
メゾ・レベルとは、ミクロ環境の機能に影響を与えるものであり、学校や仕事、地域資源など個人の毎日の生活に影響を与えるグループや組織や制度間の関係などを指す。
マクロ・レベルとは、居住している人々のほとんどに共通し、成長に影響を与える大きな社会の物理的・社会的・文化的・経済的・政治的機能を指し、技術、言語、住居、法律、慣習、規制といったものを含む。
インボランタリー・クライエント
自ら相談したいと思っているボランタリー・クライエントに対し、相談したくないと思っていたり、「何を話すのかわからないが、行くように言われたので来た」というような目的を理解していないクライエントのこと。
他専門職等からの依頼やルーティン相談によるものと、相談することに拒否や反発などマイナスの感情を持ったクライエントの2つに分けられる。
クライエントの状況に合わせ、ソーシャルワーカーの役割や相談のメリットの理解、クライエントの持つマイナス感情の除去などに留意しなければならない。
問題2
レジデンシャル・ソーシャルワーカー
生態系(エコシステム)
精神的なニーズ
社会的ニーズ
援助計画の実施
集団のファシリテーター
環境(状況)の中の人間
アフォーダンス
他の相互作用
システム理論
ファシリテーター
ラポール
ソシオグラム
基本的人権
共働作業
アウトリーチ
受理面接(インテーク)
個別化の原則
介護計画 (20) 生活場面面接
問題3 「援助」と「支援」の違いについて
「財政援助」「財政支援」の使い分けに見られるように、「援助」は援助者側を中心とした考え方であり、「支援」は支援者側を中心とした考え方である。
ソーシャルワークにおいて「援助」とする場合、ソーシャルワーカーがリーダーシップをとって行う行為や言動を指し、クライエントの問題は原因論的にクライエントに起因すると考え、クライエント自身や影響を与える環境などに対し、その原因を除去する目的で「治療する」「助ける」対処を行うことを指す。
一方「支援」は、クライエントを環境の中で社会生活を営み生きている全人としてとらえ、クライエントが環境からの影響を受けると同時に環境に影響を与える存在として理解し、そのクライエント自身のストレングスやエンパワメントといったものに対して働きかけるなどの「助ける」「サポートする」といった行為や言動を指す。
東海医療福祉専門学校 厚生労働省指定通信教育
学科 社会福祉科 学年 1 学籍番号 氏名 科目 相談援助の理論と方法 課題 レポート課題①