『「確かな学力」を育てる授業の確立のために必要となる、いくつか(3または4)の事項について具体的に考察せよ』
何故、「確かな学力」は求められるのか。我が国の子どもたちの学力は国際的にみてトップクラスに位置するものの、①判断力や表現力が十分に身についていない事、②勉強が好きだと思う子どもが少ないなど、学習意欲が必ずしも高くない事、③学校の授業の勉強以外の勉強時間が少ないなど、学習習慣が十分に身についていない事等の点で課題が指摘されている。現在の情報化やグローバル化、核家族化や少子高齢化など著しく変化する社会に対応するために、上記の課題解決を含め求められるのが「生きる力」である。
確かな学力とは「生きる力」の知的側面である。中央教育審議会答申によると、確かな学力とは、「知識や技能はもちろんのこと、これに加えて、学ぶ意欲や、自分で課題を見付け、自ら学び、主体的に判断し、行動し、よりよく問題を解決する資質や能力等までを含めたもの」と定義されている。つまり、確かな学力とは、単に知識の量だけでなく、思考力、判断力、表現力や学ぶ意欲までを含めた総合的な力のことをいい、これらを全体的にバランスよ...