連関資料 :: 脳卒中

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  • 「高血圧・脳卒中のSNPs解析の意義」
  • 「高血圧・脳卒中のSNPs解析の意義」レポート 【背景・目的】  超高齢化社会の到来を目前に控え、循環器疾患に伴う死亡、医療費の急増が社会問題化している。本邦に3000万人以上の患者を数える原因不明疾患である本態性高血圧症の発症、進展には、食塩摂取過多や肥満などの環境因子に加え、遺伝要因の影響を色濃く反映し、病態に関与する両因子の複雑な関係はモザイクにも例えられる。血圧関連遺伝子の数に関しては、血圧への影響の大きいものだけで8~16個程度ではないかとされている。つまり、本態性高血圧症の発症における遺伝の関与は大きいが、個々の遺伝因子の影響は小さいと考えられ、最大でも数mmHg程度の血圧に影響する因子を同定する必要がある。  遺伝子多型の解析について、対象者の選択バイアスに起因すると考えられる解析結果の違いが多く、検定力にすぐれたより大規模集団における遺伝子多型の意義の再検討が求められている。本論文では、日本を代表する2つの大規模疫学研究における各種遺伝子多型の意義を検証するとともに、性、年齢、喫煙、肥満など交絡因子との相互作用にも着目し、遺伝・環境相互作用の検討を行っている。 【方法】 吹田市と岩手県大迫町の二つの地域において遺伝子解析を行っている。吹田市での研究(吹田研究)では、AGT遺伝子のM235T多型と完全な連鎖不平衡にあるT+31C多型、ACE遺伝子I/D多型、MTHFR遺伝子のC677多型、アポリポ蛋白E遺伝子のε2,3,4アレルを検討している。一方大迫町での研究(大迫研究)では、AGT遺伝子T+31C多型、αアデュシン遺伝子Gly460Trp多型、エンドセリン1遺伝子Lys198Asn多型の検討を行っている。 【結果】 <吹田研究・ACE遺伝子I/D多型と高血圧の関連>BMI、飲酒習慣、喫煙習慣、結成のクレアチニン、中性脂肪、総コレステロール、HDLコレステロール、血糖値に有意差を認めたため、これら因子を交絡因子と捉え、多変量解析に用いた。弾性高血圧患者におけるDD型頻度は男性正常血圧者よりも有意に高く、交絡因子補正後のDD型保有者の高血圧に対するオッズ比は1.75に達した。一方、女性DD保有者は高血圧に対して有意なオッズ比の上昇を認めなかった。虚血性心疾患の既往に対するオッズ比も、上昇傾向は認めたが有意でなかった。 <吹田研究・AGT遺伝子T+31C多型と高血圧家族歴の関連>T+31C多型頻度は、高血圧、正常血圧群間で有意差を認めず、C+31アレル保有者の高血圧に対するオッズ比は0.95であった。しかしC+31アレル保持者で高血圧家族歴は36%に認められたのに大使、T+31アレル保有者では32%と有意に少なく、交絡因子補正後のCC型保有者における高血圧家族歴に対するオッズ比は1.48であった。 <吹田研究・MTHFR遺伝子C677T多型と高血圧、計動脈硬化、喫煙の関連>高血圧との関連の検討では、T677アレルの劣勢遺伝モデルにおいて、女性でのみ有意な関連を認めた。TT型保有女性の高血圧に対するオッズ比は1.42であったが、同型男性では1.00と関連を認めなかった。50%以上の頚動脈狭窄を認めるリスクは、TT型女性で3.42倍と有意に高く、特に総頚動脈における最大IMT値は、喫煙女性で有意に肥厚することが示された。また血漿ホモシステイン濃度は女性よりも男性、TT型がCC、CT型よりも有意に高く、計動脈硬化指標との関連は男性のほうが強い傾向が認められた。 <吹田研究・APOE遺伝ε4アレルと高血圧、加齢の関連>ε4アレル保有は、正常血
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