参考資料:「教育学の基礎」 佛教大学通信教育部
ペスタロッチーの教育学(直観の原理など)について考察せよ。
ヨハン・ハインリヒ・ペスタロッチーは、1746年スイスのチューリッヒで生まれた。外科医の父ヨハン・バプテスト・ペスタロッチーとは、1751年ペスタロッチー5歳の時に死別しており、その後は母スザンナと家政婦バーベリーによって育てられる。幼年期を女性によって育てられたことは、後年教育における女性の重要性を説いたことに影響していると考えられる。牧師であり、貧しい人々の救済のために働いていた祖父の影響を受け、宗教的信仰を以って救済事業にあたることを生涯の使命とした。1963年大学入学のはじめに神学を学んだが、貧民救済のためには宗教ではなく法学を学ぶことが重要と悟り、法学も学んだ。1769年農業改革による人々の救済を目指して荒地を耕して殖産興業を志し、1771年農園「ノイホーフ」を開くも経営に失敗する。1774年には困窮の中、貧しい家の子どもや孤児のための学校・貧民院を設立するが、経済上の理由で閉鎖されてしまう。このときの教育実践を新聞紙上で紹介し、「隠者の夕暮れ」(1780年)、「リーンハルトとゲルトルート」(1781年)の二作品が世...