マンデル=フレミングモデルと固定為替相場制における財政・金融政策の効果を比較しなさい。
1.マンデル=フレミングモデルとは
マンデル=フレミングモデルとは、変動為替相場の下で、国際間の資本移動が完全な場合のIS-LMモデルのことである。
図で示すと、IS曲線とLM曲線、国際収支均衡線(BP=0)が同時に交差しているような均衡状態を出発点にとる(この際の利子率は
国際的に共通な利子率の水準(r us)となる)。
2.マンデル=フレミングモデルの財政政策
先の図に完全雇用の実現に対応するGNPである(Y f)を追加すると、均衡GNPは完全雇用に対応するGNPよりも低くなる。
そのギャップを解消する財政政策として、政府支出(G 0)を増加させる方法、もしくは減税(T0の減少)によって右上方へのシフトが可能である。
その根拠となる式は、以下の通りである。
r= ([ 1- c( 1- t) +m ]/ b) Y+ (n /b )/ e+ (c 0+ i0 +g 0-
cT 0+ XM 0)/ b
この式を使用する際に、G0を増加、もしくはT0を減少させることにより、IS曲線はIS’ 曲線となる。
しかし、この場合の国際収支全体としては黒字になる...