原始仏教の思想的な特徴について、「縁起説」「四諦説」「煩悩」「覚り」といった用語と用いて説明しなさい。
設 題1
原始仏教の思想的な特徴について、「縁起説」「四諦説」「煩悩」「覚り」といった用語と用いて説明しなさい。
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紀元前5世紀ごろにインドで仏教が成立する時代は、ヴェーダに基づく祭祀中心の正統バラモン教の伝統に対して、自由な立場で独自の主張を唱える進行の思想家たちが登場する百家争鳴の時代であった。その代表的なものは3つある。
Ⅰ常住論:「霊魂と身体は異なるものである」「自らの業の果報を受けながら輪廻転生する永遠不滅の我(アートマン)が存在する」と主張。
Ⅱ断滅論:「霊魂と身体は同じものである」「布施などによる果報は存在しない。生ける者は死に際して滅び、何も残らないから、苦楽を感受するのは全く外的条件による」と主張。
Ⅲ無縁論:「衆生が煩悩に染まるのも、清浄となるのも無因・無縁であり、定めと苦楽との和合と本来の性質によって苦楽感受する」と主張。
これらの主張に対して、仏教は「苦は縁生である」という原因・条件による法の生起と止滅を説く縁起説を提唱した。「縁起」とは「縁って起こること」という意味である。「縁って」とは、「原因として」「条件として」という意味であり、「起こること」とは、「...