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19世紀にかけて欧米からアジア諸国へと展開されていった新教育のムーブメントは
教師から子供への一方的な詰め込み、暗記中心の画一的であった伝統的な「旧教育」へのアンチテーゼとして起こったものである。
一口に新教育といってもその思想や方法論は国や時代によってさまざまであり、記号的にこうである、とひとくくりには出来ないが、ここでは特にアメリカの新教育運動のキーマンであるジョン・デューイの代表作「学校と社会」において彼が描いた理想的な学校像について論じてゆくこととする。
デューイは徹底したプラグマティズム、すなわちあらゆる物事・考え方は人間により実際に経験されなければ、その正当性の実証も誤りの訂正も出来ないというスタンスであった。彼は物理や化学のように教育についても実験室による対象とその課程の観察、操作による実証が必要であると考え、自ら実験学校なるものを立ち上げて長きにわたってその理論を実証してみせた。(その集大成が、著書「学校と社会」である)
この実用主義・実際主義にもとづく経験重視の教育方法は、子供たちに対する作業(occupation)という形で具現化された。
具体的には、教育...