改正【介護保険法】以後の動向をまとめ、そこでの課題や問題点を指摘せよ。佛教大学通信教育 社会福祉学科2012年
改正「介護保険」以後の動向(行政の変化、高齢者の生活や負担等)をまとめ、そこでの課題や問題点を指摘せよ。
介護保険は社会の高齢化に対応し、2000年4月1日から施行された日本の社会保険制度で、財源は被保険者の納付する保険料だけでなく、国・都道府県・市町村による負担があるという特徴を持つ。
介護保険制度創設により、従来の措置制度による行政主導の提供体制から様々なサービス提供主体が登場した。また、高齢者を中心とする被保険者が保険料を負担することから権利性を明確にし、「選択」と「契約」に基づくサービス利用形態に変更することとなった。この変化は、社会福祉基礎構造改革の「措置から契約」への変更の流れに沿ったものであり、利用者本位のサービス提供システムを方向付けるものとして位置づけられている。介護保険施行後数年間の制度運営はおおむね順調に進展し、制度の周知度も年々高まり、65歳以上の被保険者が約3年間で200万人に増加し、同時に要介護認定を受けたものも増加している。
また2004年度までに、介護保険の総費用、給付費は毎年度10%以上の伸びを示した。これは、国や地方自治体の負担増、保険料負担増につな...