学校カウンセリングの意義、方法および今後の課題について述べなさい。
カウンセリングという言葉の意義であるが、これはとても広義のものである。とても広く解釈すれば、カウンセリングの専門家でない者でも、その本質的な意味で、その人の人格を統合するための相談や助言であればすべてカウンセリングであるといえる。そして、もともとカウンセリングという用語が使われたとされる職業指導とか就職のための指導、今はガイダンスと呼ばれる類のものがキャリアカウンセリングと言われる。他には、それぞれの分野で相談にのるパラ・カウンセリング、同じ仲間の相談にのる、当事者同士のピアーカウンセリング、縦関係におけるライン・カウンセリングなど多岐にわたる。
学校カウンセリングとは、「学校で行われているカウンセリング」ということよりもっと深く、さらにはこれまでのカウンセリングの枠を超える新しい世界がそこには広がっていると考えられている。
学校カウンセリングという言葉が出てきたのは、1995年度からスタートした文部省のスクールカウンセラー事業である。ここでは、教師が行う「教師カウンセリング」と、臨床心理士による「スクールカウンセリ...