終末期を迎える高齢者とその家族に必要な看護
現在の日本では、高度医療や医療技術の進歩により、生命はおろか死まで管理されるようになった。また、戦前は出産や病の療養の場は家であり、死を迎える場も家であったが、戦争を経て生命は病院主導のものとなり、命をいかに延ばすかに重きをおかれる医療となったため、死を迎える場は病院にシフトしてきた。
そのため、現代社会において死は非日常的なこととなっていると考えられる。高齢者の場合、他の年代に比べると確かに死を近い将来ととらえているが、現実感は希薄である。 高齢者個々人がよく言葉にす...