高齢者を支援する方法について述べていきたいと思う。高齢者の抱えるニーズは健康面、生活面、経済面など多岐にわたり、複雑化しているケースも多くある。そうしたニーズを抱える高齢者とその家族に対して、いろいろな方法を駆使して、問題解決に向けて支援を展開していくのである。
まず、支援方法として、高齢者と家族に対する相談援助があげられる。相談援助は、インテーク、アセスメント、支援計画の立案、支援計画の実施、再評価、終結とフォローアップといった順のプロセスで展開される。支援者は地域の社会資源を活用し、関係者や関係機関と信頼関係を構築し、支援計画の立案や実施にあたって、多職種・多機関協働によるチームアプローチを展開していくことのである。また、支援において、当事者の家族の意思や役割が重要な鍵を握っている。家族は、最も身近な支援者でもあり、一方で、本人の意向と異なったり、介護負担から心身の健康を損ねたりする場合もある。支援者は立場の弱い本人の意思を代弁しながら、両者を調整し、生活の質の向上に向けて支援する必要がある。
次に、グループを活用した相談援助がある。この相談支援は、人間関係の維持や自己実現を...