「人権教育の現状と課題について考察するとともに、学校における人権教育のあり方についてあなたの考え方を具体的に述べよ。」
人権とは、「人間が人間として生きていくために、生まれながらにして持っている権利」と定義されている権利である。全ての人間が持っている権利であり、また適用されなければならない権利であるが、しかし社会では、その人権が軽視、または無視されている問題や事件が多く起こっている。児童虐待や夫婦間でのドメスティック・バイオレンスの他、障害者や高齢者、外国の出身者や同和関係者へ偏見や差別もそれに該当するだろう。現在、社会の高度情報化が進んだことによる、インターネットを通じたプライバシー侵害や名誉毀損等も発生している。こういった問題を、将来的に防止していくための一つの方法として、「人権教育」が重要だと言えてくるのである。人権教育とは、「人権教育・啓発推進法」の第2条において、「人権尊重の精神の涵養を目的とする教育活動」と定義されている教育である。主に学校、社会教育施設、教育委員会などのほか、社会教育関係団体や民間団体・公益法人にて行なわれ、地域の実情を踏まえながら、学校教育及び社会教育...