「美しい」と「きれいだ」について、意味の類似点と相違点を述べよ。
このレポートにおいて、日頃は同様の意味で使われる「美しい」と「きれいだ」の言葉について、掘り下げて考察してみたいと思う。そこで、まず「美しい」と「きれいだ」の二語について、辞書における意味用法を調べた。(『日本国語大辞典 第二版』より用例を除いて抜粋した)
「美しい」うつくし・い【美・愛】[刑口] うつく・し[形シク]
(古くは、妻、子、孫、老母などの肉親に対するいつくしみをこめた愛情についていったが、次第に広がって。一般に慈愛の心についていう)かわいい。いとしい。愛らしい。
(幼少の者、小さい物などに対して、やや観賞的にいうことが多い)様子が、いかにもかわいらしい。愛らしく美しい。可憐である。
(美一般を表わし、自然物などにもいう。室町期の「いつくし」に近い)美麗である。きれいだ。みごとである。立派だ。
(不足や欠点、残余や汚れ、心残りなどのないのにいう)ちゃんとしている。きちんとしている。ちゃんとしていて申し分ない。きちんと整っていて結構だ。
人の行為や態度、また、文章、音色などが好ましい感じである。
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