国文学講義Ⅴ(近代) 分冊1

閲覧数1,625
ダウンロード数4
履歴確認

    • ページ数 : 12ページ
    • 会員1,100円 | 非会員1,320円

    資料紹介

    日本大学通信教育部 A判定合格レポートです。島崎藤村の「新生」を読みレポートを作成しました。
    教材をしっかりと理解し、課題の要求に答えたレポートに仕上げられています。論旨の一貫性もあり、読みごたえのある内容で高く評価できます。との講評を頂きました。

    タグ

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    12 / 12
    国文学講義Ⅴ(近代)

    0 3 3 8 分冊1
    明治一〇年代後半から二〇年代の初頭にかけての世相を風靡した欧化主義は、日本文学会においても、言文一致体の文章等の近代化をもたらし、更に浪漫主義文学が登場する。

     その様な明治二四年、卒業した島崎藤村は女性雑誌「女学雑誌」に寄稿を始める。同年、終生先達と仰いだ北村透谷らの「文学界」創刊に参加し、透谷の独特な浪漫的個性の影響を受けた劇詩を書いた。やがて新体詩に転じ、処女作「若菜集」を発表し文壇に登場した。恋愛詩など五一編を収録したこの詩集は、七五調を多く用い、日常語を詩語として、近代的、自我的感情を歌い、明治浪漫主義の芸術的開花として大きな影響力をもった。

     ところが詩人としての名声を高める一方で、次第に自分の詩想と抒情詩の形式との差を感じ始め、小諸塾の教師となった明治三二年頃から小説執筆活動に向かっていった。

    《「もっと自分を新鮮に、そして簡素にすることはないか」(中略)私の心は詩から小説

    の形式をえらぶようになった》

    と「千曲川のスケッチ」の序文にある。この散文は千曲川一帯の自然やそこに住む人々の暮らしを鮮やか...

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。