第二設題 大ロンドン計画の概要と日本の都市計画に及ぼした影響を簡潔にまとめた上で、自分の住む都道府県または市町村区の都市問題とその要因、それらに対する対策を地図や図、表を2枚以上用いて述べなさい。
大ロンドン計画とは、1944年にロンドン大学のパトリック・アーバクロンビー教授によって作成された都市計画で、ロンドンへの過度の人口集中による弊害を克服するため、また第二次世界大戦での戦災復興を意図して策定された計画である。この計画は、その後の都市計画の原点として高く評価されている。
内容としては①低コストの住宅の供給、公共交通の建設促進、道路改良、舗装、上下水道、電気、ガスなど公共インフラの整備促進、②都心から20~30キロ圏にグリーンベルトを設置、③4つの地域計画リングの設定
この計画策定に至るプロセスとしては、18世紀後半のイギリスでの産業革命までさかのぼる。それまでの都市は、為政者、兵士たちと、彼らを支える商工業者が居住し、もっぱら食料をはじめ各種の物資を「消費する場」であった。しかし産業革命を機に物を「生産する場」へと変わっていった。多くの工場は建設され、多くの労働者が農村から...